アレルギーとは、免疫と過敏症を全て含めた概念を指します。
過敏症とその障害 ⇒ 免疫機能による生体障害 ⇒ アレルギー
アレルギーには4つのタイプ(Ⅰ型~Ⅳ型)がありますが、金属アレルギーはⅣ型のアレルギーで
遅延型(細胞性免疫反応)の反応をする特殊なアレルギーです。
それまでにアレルギーがない人も、ある日突然アレルギーになります。
接触性皮膚炎や偽アトピー性皮膚炎など。
口内炎や口唇炎、舌痛症や異味症、歯肉炎や舌炎など。
この2つには相関関係(互いに深い関係)があるとのレポートがあります。
金属アレルギーを起こしやすいメタル(金属)
金属の表面に薄い皮膜「不動態」を作る金属、例えばチタンは金属アレルギーを起こしにくいとされています。
しかし、全くゼロではありません。
検査結果によっては、セラミックやジルコニア(ZrO2)を使用しなければならない場合も有り得ます。
パッチテストの方法;検査法;歯科材料を皮膚面に2日間貼付するか、または検査試薬1滴又は少量を
パッチテストテープに滴下または塗布します。
そして2・3・7日後に判定します。
金属の除去が有効です。
金属を用いないメタルフリー修復や、インプラント治療がお勧めです。
メタルコア → ファイバーコアへの交換。
銀歯 → オールセラミッククラウンへの交換。
銀の詰め物 → ハイブリッドセラミックインレーへの交換。
金属使用の入れ歯 → スマイルデンチャーもしくはチタン製の入れ歯への交換。
A:過去に歯を治療して歯科金属(被せもの、詰めものなど)をつけている人は多いのではないかと思います。
現在、その金属の成分がお口の唾液に溶けて体内に吸収、入ることで、皮膚炎を主にさまざまな慢性疾患が
引き起こされているのではないかと考えられています。
これらの疾患や症状の事を「歯科金属アレルギー」と呼んでいます。
A:数ある金属の中でも、特に水銀が挙げられ、神経に対する悪影響も指摘されるほど毒性の強い金属で
アレルギー反応を引き起こします。
他のアレルギー反応を比較的起こしやすい物質としては、ニッケル、コバルト、クロム、パラジウムが
挙げられます。
A:「必ず治るか」と尋ねられれば、残念ながら答えは「ノー」です。
金属アレルギーの皮膚症状が、歯科金属をすべて除去する「メタルフリー」で改善した例があるということしか
申し上げられません。
A:体内に入り込んだ金属イオンは、最終的には体の新陳代謝によって少しずつ体外に排出されていきます。
だいたい6ヶ月程度はかかるといわれています。
急激によくなるということではなく、少しずつ、ですがはっきりと改善していくことが多いようです。
A:これにはさまざまな原因が考えられますが、
歯科金属アレルギーに関連して考えるならば「*ガルバニー電流」が悪さをしていることもあります。
※ガルバニー電流とは?
お口の中に2つ以上の金属がある場合、その両方に頬の内側や舌が触れていると、極めて微弱な電流が流れます。
これがガルバニー電流です。これによりなんとなく、不快感が生まれることが考えられます。
もう一つの可能性として、金属イオンで、このガルバニー電流が流れることでその金属からイオンが発生して
食事の味を壊しているとも考えられます。
ちなみに、ガルバニー電流は詰めたり被せたりしてから年月の経った古い金属から発生しやすいといわれています。
A:今現在、因果関係にある可能性が高いとされるのは、難治性の皮膚疾患(アトピー性皮膚炎など)や
自律神経失調症(頭痛、肩こり、イライラ、不眠症)が考えています。
DMAメーター(歯科用金属溶出傾向測定装置)
⇒ 口腔内金属の電位差を計測し、その金属の溶出傾向(唾液に溶け出しやすい傾向)を判定します。
この判定結果により、金属撤去の優先順位を示し、患者さんに治療方針を分かりやすく説明いたします。